バフェットさんのおすすめ本はありますか?
伝記本がおすすめです。ノウハウ本にはない、投資哲学を学ぶことができます。
オマハの賢人、ウォーレン・バフェットも山あれば谷ありの人生
スノーボール上・下はアリス・シュローダー著のバフェット伝記本です。上下巻で合わせて1400Pくらいあります。他の本では出てこない、家族関係やソロモン・ブラザーズ対応の詳細などを読むことができます。
はじめて読んだ時に「バフェットはなるべくして世界一の投資家になったんだなぁ…」と妙に納得してしまったことを覚えています。
ウォーレン・バフェットの幼少時代と家族
バフェット一家は正しい価値観を子供たちに教えています。節約や借金をしないという習慣が身に着いています。一方で母親のリーラは癇癪持ちで、親子関係は常に緊張があったことが読み取れます。
母にはいいところがあった。でも悪い面のせいで、私は母とちゃんとした人間関係を結べなかった。そのことを父と話し合ったこともなかった。
スノーボール / アリス・シュローダー著
癇癪持ちの母をやり過ごすために「我関せず」を身に着けました。幼くて純粋なままの精神と行動力でビジネスや投資に興味がフォーカスされたのかな…と考えたりもしました。
一方で妻のスージーはウォーレンを精神的に支えて強くしました。成長したウォーレンはファンドへの出資や会社買収などで抜群の交渉力を発揮します。プレゼンも上手です。
十分なお金持ちになって、子育てが終わると、バフェットとスージーは別々に生活するようになります。バフェットは人に合わせることができない自分が99%悪いと別居に至る経緯を振り返っています。
ウォーレンの生活は2番目の妻、アストリッドが面倒を見るようになります。3人の関係は良好です。
写真はチャーリー・マンガーの家族やミセスBが印象的です
株式投資でお金持ちになる
バフェットは新聞配達やゴルフボール集めなど、小さなビジネスを次々に経験してお金を稼ぐことに夢中になっていました。株式市場との出会いが詳しく書かれています。
「帰るときに、ワインバーグは私の肩に手をまわしてきいた。”きみはどの株が好きかな、ウォーレン?” 向こうは翌日には忘れただろうが、私は永久に覚えている」
スノーボール / アリス・シュローダー著
アト・モルが葉を選び、男がそれで葉巻をこしらえた。これだ、と思った。これ以上のものはない。特別あつらえの葉巻 ー 自分の好みの葉巻をこしらえさせるなんて
スノーボール / アリス・シュローダー著
~中略~
アメリカの大部分がいまなお大恐慌の泥沼から抜け出せずにいるときに、そんな経費を使えるのは、葉巻を巻く男の雇い主が大金を稼いでいるからだ。ウォーレンは即座にそれを見抜いた。証券取引所にはお金がふんだんに流れているに違いない。
自分の人生でやりたいことが株式投資によってできるようになる。自分のために働いて自立できる。バフェットが将来のビジョンを定めたことが書かれています。
ウォーレン・バフェットの投資哲学とパートナーシップ
チャーリー・マンガー同様に、バフェットもポートフォリオ理論は投資戦略として採用していません。「総資産の最大40%を1銘柄に投資することもある」と述べられています。
分散投資を主軸にしていたら世界一のパフォーマンスは出せないので納得です。
また、ブルーチップやソロモン・ブラザーズなど、バフェットもビジネスで度々ピンチに直面していることが分かります。どう切り抜けたのか、どれくらい綱渡りだったのか、ビジネスの現実を知ることができます。
ウォーレン・バフェットの名言集
名言は覚えやすくて役に立ちます。私は日常生活では「靴ボタンコンプレックス」をよく使います。投資をするときには「ハムサンドイッチにも経営できる」ことに留意して企業を選んでいます。
「飛行機中毒」など、ウォーレン・バフェットといえども特定の分野で失敗を繰り返していることも、(完璧な人間はいないという意味で)生きる上での励みになります。私は飛行機関連の株には近づきません。
「バスタブ式記憶の栓」は私も使います。過去にトラウマがあり、今が幸せな人はこの能力を持っていることが多い気がしています。
スノーボールからバフェットの人となりと投資哲学を学ぶ
スノーボールを読むと色々な条件が重なってバフェットは世界一の投資家になったことが分かります。チャーリー・マンガーの伝記本と合わせて読むと、二人が似ているところ、違うところがよく分かって面白いです。
みなさんも節約してスノーボールの芯ができたら、玉を転がし始めましょう。始める時期が早いほど、早くお金持ちになれます。
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